牡羊座について-自己存在の確立

牡羊座の要素

星座の性質は、その星座が持っている「要素」の組み合わせで考えてみると、理解しやすいです。
この「要素」というのは、

  • 男性サイン/女性サイン
  • 火サイン/地サイン/風サイン/水サイン
  • 活動サイン/不動サイン/柔軟サイン
  • 個人的/社交的/普遍的

です。

牡羊座の持つ要素は、以下のとおりです。

  • 男性サイン
    • 陰陽の「陽」であり、エネルギーを外に放出します。
  • 火サイン
    • 「直観タイプ」に分類されます。ものごとのはじめるためのエネルギーを持ち、積極性や勇気、エゴや生命力を司ります。
  • 活動サイン
    • 新しい動きをつくり、ものごとの基本となることをはじめます。
  • 個人的
    • 「自己の育成」「この世界で生き延びること」に意識が向かいやすいです。

これらの要素を組み合わせてみると、「エネルギッシュかつ本能的で、ものごとをはじめようとする性質がある」みたいな感じになります。
生存競争!弱肉強食!笹食ってる場合じゃねぇ!です。
ちなみに、星座の性質は、厳密に言語化する必要はないです。時と場合に応じて、都度牡羊座について語る言葉を選んでいきます。牡羊座はなんとなくこんな感じ!というのがつかめていれば、いろいろな言葉で牡羊座を表せるようになるはずです。それが創造性ってものです。
…などとノリで適当なことを書いてみましたが、そんなに的はずれな発言ではないはず。

1番目の星座

牡羊座は12星座の1番目の星座です。
「いっちばーん!」と勢いよく飛び出していく星座…というイメージがある方も少なくないかと思います。
なぜ牡羊座が飛び出していくのかというと、やはり、「なにかを始める」という性質の強い星座だからです。なんと言っても1番目ですからね。
世界のはじまり、ビッグバン、母の胎内から外の世界に出てきて産声をあげる…などなど、はじまりの瞬間の爆発的なエネルギーは、牡羊座の領域です。
日常的な例では、「朝起きること」も牡羊座です。冬場、あったかい布団から這い出すのにも、意志の力が要りますし…。

自己主張と獲得

支配星からも、星座の性質を考えてみましょう。
牡羊座の支配星は「火星」です。
火星は「自己主張」や「獲得」、「防衛」を司ります。
牡羊座の場合、火星の「自己主張」「獲得」の部分が強く出ています。

牡羊座にとって、自己主張はものすごく大事です。
自己主張ができないと、牡羊座は牡羊座らしく生きられません。
牡羊座の「月」を持っているひとは、「私はここにいる」ということを主張できないと病んでしまいます。
牡羊座の「太陽」を持っている人も、自己主張をしないと存在感があまりにもないため、牡羊座のテーマである「我ここに在り!」がまったく果たせなくなってしまうのです。

なぜ牡羊座にとって自己主張が大切かというと、先に述べたように「なにかをはじめる」星座だからです。
なにかをはじめたばかりのころは、勢いとエネルギーにあふれている一方で、「それをやっている自分」の感覚がいまいち薄いです。
たとえば、はじめてインターネット上に作品を掲載したり、同人誌を頒布したり、商業で作品を発表することになった際、「ここに私の作品があります!」と主張…もとい宣伝をしなければ、なかなか読み手は集まってきません。
だから、牡羊座は自己主張が大事なのです。
ちなみに、私はこのブログの宣伝を、今のところまったくしておりません…牡羊座できていません…。

また、牡羊座はなにかを獲得してナンボの星座です。
生まれたての赤ん坊なら、「泣く」という自己主張を通して母乳を得ます。
創作活動なら、「宣伝」という自己主張を通して読者を獲得します。
なにかを得るためには、声をあげるのが手っとりばやいってことですね。

ただ、「自己主張」や「獲得」がいまいちできていない牡羊座の人が、少なくありません。
太陽や月が牡羊座なら、さらに、自分がやりたいようにやるのが苦手だという意識があるのなら、勇気を出して「私はここにいます!」「私は麦茶が飲みたい!」と声をあげてみてはどうでしょうか。
「私は自分の人生を生きている」と、強く実感できるはずです。

自己存在の確立

上記の内容をもっとざっくりと、抽象的に、あるいは心理占星術的に表現すると、「自己存在の確立」になります。
牡羊座がなぜものごとをはじめ、自己主張し、なにかを獲得しようとするのかというと、「自分が存在している」という実感を得たいからです。そして、その裏には「自分が自分であるという実感がない」という面があるのです。
ゆえに、牡羊座のテーマは「自己存在の確立」になります。

ひとはだれしも、たとえ牡羊座に天体がなくても、牡羊座的な活動をせねばならないときがあります。
知り合いがひとりもいない大学に入学したり、新入社員として右も左もわからない環境に放りこまれたり、会社から独立して、たったひとりで事業を立ち上げてみたり…。

新しいことに挑戦したり、だれも自分のことを知らない状態で声を上げるのは、勇気と意志の力がものすごく必要です。もし、自己主張もせずにぼけーっとしていたらだれにも気づいてもらえず、新しい環境にもなじめず、居場所がなくてずっと不安なままです。
「失敗したらどうしよう…」「やりたいようにやって嫌われたらどうしよう…」「ひたすらめんどくさい…」と、尻込みしたくなる気持ちは死ぬほどよくわかります。
かくいう私も、「ブログを作ろう書こう」と結構前から考えていたのに、なかなかはじめられませんでした。普段の生活でエネルギーを消耗しすぎて、なかなかやる気に火がつかなかったのです。

牡羊座的な行為――なにかをはじめたり、自己主張したり、やりたいこと・ほしいものに素直になることは、人生において必要不可欠です。
ときには重たい腰をあげて、己を奮い立たせて、自分のなかにある牡羊座的な部分に火をつけなければならない場面もあると思います…じゃなくてあります。きっとあります。確実にあります。
なので、常々から牡羊座の火星を育てておくと、新しい環境のなかで生き残る力がぐっと増すはずです。制限にとらわれず、しがらみを振りきって、死なない程度にやりたいようにやりまくれたらこっちのもんです。

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ABOUTこの記事をかいた人

煮汁の上澄み。心理占星術を勉強中。占星術を創作に結びつけて活用できないか、日々模索しています。