牡牛座の月と作風

牡牛座の月の欲求

前回の記事で、「牡牛座のテーマは『自己価値の育成』です」…と書きました。
心理占星術の世界では、月は「~したい欲求」と読みます。
なので、牡牛座の月は、ゆるーく抽象的に表現すると、「自分の価値を育んでいきたい欲求」となります。「自己存在の価値を実感したい欲求」とかでもよさそうですね。
自分のしっくりとくる表現を探してみると、「自分の心が安定するツボ」みたいなものが見えてきますので、いろいろ捗ると思います。

さて、牡牛座の月を持つひとが、「私の自己価値が育っている」という実感を得るためにはどうすればいいのでしょうか?
またもや前回の復習になりますが、「物理的に感覚を満たす」ことを、徹底的に行なってみればいいのです。
目の前にあるものに意識を向け、五感を駆使して味わうことで、自分がなにに心地よさを感じるのかわかるようになります。そうすると、自分の価値観がはっきりしていきます。

また、自分を満たしてあげることで、「私には価値があるんだ」と実感を得やすくなります。
これってつまり、自己肯定を促進させることです。だから、別に牡牛座の月を持っていないひとでも、五感を満たしてあげることで精神的に安定することがなんとなくわかるかと思います。
牡牛座の月の場合、自己価値を実感することによる満足感が、他の星座の月よりも大きいわけです。

牡牛座は「地の星座」で「不動宮」です。なんとなく、字面からも「動かざること山の如し」という印象がありますよね。
そんなわけで、牡牛座の月は「その場にじっくりと腰をすえられる環境」を求めてもいます。
落ち着ける環境ならば、自分がすでにもっているものをじゅうぶんに味わうこともできるし、育てることもできます。
逆に、安心できない状況下では、世界を享受するなんて不可能でしょう。自分の心や身体を守ることで、精一杯になってしまい、自分の快不快に意識をかたむける余裕なんてないはずです。
ゆえに、牡牛座の月は、「物理的に安定した状態を求め、維持したがっている」とも言えます。

支配星からも、牡牛座の月の欲求を考察してみましょう。
牡牛座の支配星である金星は、「価値観」や「資質」の他にも、「恒常性」も司っています。
なので、牡牛座の月は、いつだって心地よい環境で安心していたいため、秩序を保とうとする傾向が強いです。
きっと、争いも好まないのではないでしょうか…。
でも、牡牛座の月のひとの食べようとしているお肉を奪おうとしたら、めっちゃくちゃ怒られそうな気もします。怖いので試したことはありません。
というのも、お肉を奪おうとする行為は、牡牛座のひとにとって、秩序を乱す行為に他ならないからです。
牡牛座は「個人的な星座」です。ゆえに、牡牛座の月にとっての秩序は、「私のもの」に適用されます。言い換えると、牡牛座の月のひとは、「私のもの」を守り、維持したいのです。
保守的、ということですね。

この保守性は、牡牛座の特徴である「強いこだわり」につながってゆきます。牡牛座の月のひとは、「私のもの」にこだわってなんぼです。
ただし、こだわる対象が「私のもの」ではなく「他人のもの」になってしまうと、それはもう牡牛座ではなくなってしまいます。「他者の価値」を求めるのは、天球の真逆の位置にある蠍座の性質なのです。
牡牛座も蠍座も執着が強い星座とされていますが、蠍座が「他者」や「感情」を食らおうとするのに対し、牡牛座は「私のもの」に徹底的にしがみつきます。蠍座は「支配欲」、牡牛座は「独占欲」…と表現してみてもおもしろいかもしれません。

なにはともあれ、牡牛座の月のひとが「他者の価値」を求めても、満たされることはないでしょう。
牡牛座が他者に振り回されてしまうと、「自分の価値」をじっくり味わうことなんてできなくなってしまいます。あるいは、「他者の価値」が持つわけのわからないオーラみたいなものに遮られ、「自分の価値」を見失ってしまうかもしれません。

牡牛座の月の欲求を満たすためには、他者なんて気にせずに、ひたすら目の前にあるものに集中することが大事です。
行き詰まってしまったら、ちょっと蠍座的に「他者の価値」を取り込んでみてもいいかもしれません。が、基本は自分中心です。
他人の言動に振り回されることのない、確かな自分の価値を、コツコツと築いていければ、牡牛座の月は超安定です。なにごとにも動じない、とっても強いひとになれます。
たとえ、牡牛座の月を揺さぶってお肉を奪おうとする人間がいたとしても、しっかりとした「自分」を持っていれば、お肉=自分の価値を守ることなんてたやすいはずです。

牡牛座の月と作風

牡牛座の月を持つひとの作品は、なんだかんだで落ち着くところに落ち着きます。物語が終わったあとも、このひと(たち)はこの世界で生きていくんだろうなぁ…と思うような終わり方も多いです。
どんなに過程が激しくとも、最終的には主人公は物理的な安定を得て、身も心も満たされるのです。座り心地のいい椅子に、すっぽりとお尻がはまりこむような感じです。
たとえ、「ごはんおいしい」「お布団きもちい」みたいなわかりやすさがないにしても、将来的に安定したポストについていたりして、生活に不安がない状態で終わったりします。
1つ前の牡羊座の月は掴みどころがない、あるいは実体がないものを得て満足していたのに対して、牡牛座の月は物質的なもの・確かなものを得て満足するのです。

月をはじめとした牡牛座の天体を持つ創作家さんは、食べものや衣服、装飾品、かわいい女の子、風景など、おいしいものやうつくしいものを、じっくりとていねいに描く傾向にあるなぁ、とつくづく思います。
よく「牡牛座はマイペース」という記述を目にしますが、創作の場でも実感しています。
それを「いいものだ」と判断する基準が自分なんですよね。だからすごくマイペースな感じ。他人がうらやましがるんじゃなくて、自分が「いい!」と思えるようなものをチョイスしているのが、傍目にもわかります。

牡牛座に月があると、そして月が健全に機能していると、自分が好きなものは徹底的に描ききろうとします。そのため、描写はまったりとしていながらも迫力があります。ただ、描写に関しては、水星や金星の影響も大きいとは思いますが…。
小説だと、ときに冗長に感じられるほど、五感に訴えるような文章を重ねることもあります。とにかく具体的だから、見ていてイメージしやすいです。雰囲気でごまかそうとしない、というか。
でも、全体の調和なんてあまり気にしない場合が多いから、やっぱり「くどい」と思うことも…。そこがとんがっているポイントとなり、強みになるケースも多々あるんですけどね!

以前、月と金星が牡牛座で重なっている作家さんの作品を読んだところ、あまりに牡牛座力が高すぎてびっくりしました。
主人公が庭の豚やカモを見て、すでに料理されて自分の前に並べられている未来を想像して、よだれを垂らしていて…。
牡牛座の欲求が全開すぎて、「こんなにストレートに牡牛座らしさが出るなんて、果たしてほんとにありえるのだろうか…」「ちょっと出来すぎていて、うさんくさくないか…?」と思ったりもしました。

他にも、牡牛座の月の作品は、とにかく食器の描写が丁寧だったり、生活の様子がやけにつっこんで描かれていたりして、物質的な「こだわり」が強く感じられるケースが多々見られます。
「最近どうも憂鬱で…」と感じている牡牛座の月の創作家さんは、読者の目なんて気にせず、「自分の好きなもの」「描いていて楽しいもの」を詰めこんで創作をしてみると、精神的に安定すると思います。

これ、牡牛座の月を持っていない創作家さんにも、オススメしたい行為でもあります。
いまいち月が満たされていなかったり、自分の金星をないがしろにしてしまっている創作家さんが、気力をチャージするのに有効だからです。

どんな月を持っていたとしても、創作家さんは自分の「お肉」で勝負したり商売したりショーをしたりするイキモノです。
内なる牡牛座を育て、自己価値をしっかりと実感しておけば、作品を世に出したときに、必要以上に読者の目やだれかからの評価に怯えなくて済みます。あと、創作以外の面においても、安らかにすごせるかと思います。
これ、創作ライフハックです。

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