西洋占星術用語集

ホロスコープ


天体の配置図。
西洋占星術では、主に太陽系の10天体を用います。
天体の位置は、年月日時刻、観測地点によって変わります。

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西洋占星術でよく使うホロスコープは、下記の3種です。

ネイタル図(出生図)


そのひとが生まれた瞬間のホロスコープ。
個人のテーマ、資質、可能性、どんな経験をするのか…等を読み解くことができます。
より正確な出生図を出すためには、出生時刻(できれば分まで)と出生地(できれば市まで)が必要になります。

トランジット図(経過図)


その時々のホロスコープ。
時代の流れや、外的要因が個人に与える影響を読むのに使います。
公転周期の長い天体ほど(つまり太陽から遠い天体ほど)、時代や個人に大きな影響を与えます。

プログレス図(進行図)


出生図の天体を、そのひとが生きた年数に応じて進めていったホロスコープ。
そのひとの内的な変化を表しています。

天体


西洋占星術では、太陽+月+太陽系の7つの惑星+冥王星を主に使用します。
これら10天体がどのようにはたらくか読み解くことで、さまざまなものごとの分析を行います。
以下に各天体の主な象意を挙げますが、象徴は底なし沼なので、ごく一部の例にしかすぎません。

  • 太陽
    • 生命エネルギーそのもの。自分らしさ。目的意識。「公的」な姿。
    • 心。感情。欲求。無意識。「私的」なもの。
  • 水星
    • 知性。言葉。コミュニケーション。技術。
  • 金星
    • 価値観。心地よいと感じるもの。資質。女性性。対人関係。
  • 火星
    • エネルギーの使い方。自己主張。獲得。防衛。男性性。
  • 木星
    • 冒険。発展。保護。社会的幸福。幸運。哲学。
  • 土星
    • 制限。維持。安定。権威。ルール。社会のシステム。
  • 天王星
    • 分離。変化。改革。独立。共時性。
  • 海王星
    • 夢。理想。幻想。ドラッグ。犠牲。真実。
  • 冥王星
    • 破壊。死と再生。権力。思惑。支配欲。

また、天体を以下のように分類したりもします。

  • 個人天体
    • 太陽、月、水星、金星、火星。
  • 社会天体
    • 木星、土星。
  • トランスサタニアン
    • 天王星、海王星、冥王星。

12星座(サイン)


黄道(天球上における太陽の見かけの通り道)を、春分点を起点に12等割し、それぞれの領域に黄道上にある12の星座を当てはめたもの。
たとえば「太陽が獅子座」というのは、「太陽が獅子座の領域にある」という意味。
ただし、実際の星座の領域は均等ではなかったり、黄道上にはへびつかい座があったりするため、占星術で使う12星座は「サイン」と呼んで実際の星座と区別したりします。

  • 牡羊座(おひつじ座、白羊宮、Aries)
    • 男性サイン、火、活動、個人性、1ハウス、火星。
      自己の存在の確立、自己主張、新しいことに挑戦する。
  • 牡牛座(おうし座、金牛宮、Taurus)
    • 女性サイン、地、不動、個人性、2ハウス、金星。
      自分にとってこころよいもの・すでに持っているものを大事にする。
  • 双子座(ふたご座、双児宮、Gemini)
    • 男性サイン、風、柔軟、個人性、3ハウス、水星。
      好奇心を満たす、情報を発信する。
  • 蟹座(かに座、巨蟹宮、Cancer)
    • 女性サイン、水、活動、個人性、4ハウス、月。
      安心できる場所を作る、守る。
  • 獅子座(しし座、獅子宮、Leo)
    • 男性サイン、火、不動、関係性、5ハウス、太陽。
      自分の存在価値を証明する、他者に自分を見てもらう。
  • 乙女座(おとめ座、処女宮、Virgo)
    • 女性サイン、地、柔軟、関係性、6ハウス、水陽。
      分析・改善・調整を繰り返して洗練させ、完璧を目指す。
  • 天秤座(てんびん座、天秤宮、Libra)
    • 男性サイン、風、活動、関係性、7ハウス、金星。
      他者と交流する、調和する、公平であろうとする。
  • 蠍座(さそり座、天蠍宮、Scorpio)
    • 女性サイン、水、不動、関係性、8ハウス、冥王星(火星)。
      他者の価値を認める、他者を取り込み変容する。
  • 射手座(いて座、人馬宮、Sagittarius)
    • 男性サイン、火、柔軟、全体性、9ハウス、木星。
      社会にとっての理想をとなえる、未知のものを追い求める。
  • 山羊座(やぎ座、磨羯宮、Capricorn)
    • 女性サイン、地、活動、全体性、10ハウス、土星。
      社会のシステムを構築する、管理する。
  • 水瓶座(みずがめ座、宝瓶宮、Aquarius)
    • 男性サイン、風、不動、全体性、11ハウス、天王星(土星)。
      社会のシステムから自由になる、分離する、歴史の観察者。
  • 魚座(うお座、双魚宮、Pisces)
    • 女性サイン、水、柔軟、全体性、12ハウス、海王星(木星)。
      すべての統合、忘却、遠い未来をイメージする。

ハウス(室)


黄道をサインとは別の方法で12分割した領域。
天体が具体的にどの分野ではたらくのかを見るのに使います。
いろんな分割法がありますが、このブログでは主に「プラシーダス法」を用います。

  • アンギュラーハウス
    • 1ハウス、4ハウス、7ハウス、10ハウス。
      それぞれ牡羊座、蟹座、天秤座、山羊座に対応し、「場」を作ることに関する分野を司ります。
  • サクシデントハウス
    • 2ハウス、5ハウス、8ハウス、11ハウス。
      それぞれ牡牛座、獅子座、蠍座、水瓶座に対応し、自分や他者の「価値」に関する分野を司ります。
  • ケーデントハウス
    • 3ハウス、6ハウス、9ハウス、12ハウス。
      それぞれ双子座、乙女座、射手座、魚座に対応し、「知性」に関する分野を司ります。

各ハウスの境目を「カスプ」と呼びます。
アンギュラーハウスのカスプはそれぞれASCICDSCMCと呼ばれ、なかでもASCとMCは特に重要視されています。

  • ASC(アセンダント)
    • 1ハウスのカスプ。「生存」のためのペルソナ。
  • IC(イムーム・コエリ)
    • 4ハウスのカスプ。「家族」に対するペルソナ。
  • DSC(ディセンダント)
    • 7ハウスのカスプ。「他者」に対するペルソナ。
  • MC(メディウム・コエリ)
    • 10ハウスのカスプ。「社会」に対するペルソナ。

アスペクト


天体同士が作り出す特定の角度。
アスペクトしている天体同士が、相互に影響し合っていると読みます。
メジャーアスペクトマイナーアスペクトがありますが、主に用いられているのはメジャーアスペクトです。

  • 0度(コンジャンクション)
    • 天体同士が互いの性質をよくも悪くも強め合う角度。強力かつ無自覚。
  • 90度(スクエア)
    • 性質の異なる天体同士が連動するため、葛藤がある。使いこなせるようになるのが大変な分、生み出せるエネルギーは大きい。
  • 180度(オポジション)
    • 他者など、外部からの影響としてあらわれることが多い。そのため緊張があったりもする。
  • 120度(トライン)
    • 天体同士の性質が調和的にはたらく。抵抗がない分、生み出せるエネルギーは小さい。
  • 60度(セクスタイル)
    • 外部からの刺激に反応する形ではたらく角度。

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